中学校のキャリア・チャレンジ職業講話に登壇

岐阜市立本荘中学校にて開催された「キャリア・チャレンジ 職業講話」に、講師としてお招きいただきました。

この中学校ではキャリア教育の一環として、毎年開催されている職業講話。(コロナの影響で昨年度は中止されたようです)

以前から私は、学校での職業講話に興味を持っていました。将来を考える時期に、働く人の「生の声」が聞けるなんて、素晴らしい機会だなぁと感じます。

さまざまな職種の専門家が集結

自分の中学生時代を振り返ると、世の中にどんな仕事があるのか、どんなふうに働いているのか、ごくごく限られた狭い範囲でしか知りませんでした。

両親の仕事でさえ、なんとなくしか分かっていなかったと思います。

職業講話という機会に、さまざまな職種を知り、そこで働く人の声を聞ける。生徒たちも何かしら感じてくれるのではないでしょうか。

中学校の校舎

中学1・2年生を対象とした、キャリア・チャレンジ 職業講話。土曜日授業の1時間目と2時間目を使って行われました。

朝、学校へ行くと、教頭先生はじめ多くの方が出迎えてくださり、校長室に通していただきました。

そこには講話される講師の方々がいらっしゃったのですが、その数なんと16人。

業種もバラエティに富んでいました。

鍼灸師、アウトドアレジャー、建築業、弁護士、ヴァイオリニスト、社会保険労務士、IT、建設業、靴小売業、鮮魚販売・飲食店、芸能人(!)、和菓子製造販売、海上保安庁、小学校教諭、幼稚園教諭

 

日頃接点のない業種も多く、私も講話を聞いてみたかったです。中学生向けなので、わかりやすく説明してくれそうですしね。

そんな中、私がお伝えした内容はこちらです。

キャリア教育職業講話スライド

「デザイナー」だけだと、ファッションデザイナーと思われてもいけないので、分かりやすさ優先で「グラフィックデザイナー」と名乗りました。

校長室に待機していると、担当の生徒さんが講師1人ずつに声をかけ、教室まで案内してくれました。

私の担当は中学2年生の女の子。
私にも中学1年の娘がいるので、なんだかくすぐったい気持ちになりながら、廊下を歩きました。

生徒に向けての講義は初めて

私が案内された教室は、理科室でした。

生徒たちは、聞きたい業種を事前に選び、学校側が人数を調整して振り分けるそうです。1時間目と2時間目で、生徒は入れ替わります。

基本的に「グラフィックデザイナーの話が聞いてみたい」という、この分野に関心のある子が集まっているとわかり、少し安心。

私は、教壇に立った経験はありませんし、生徒たちに向けて講義するなんて初めてです。

この前日に各務原市主催の「創業ステップアップセミナー」で講師を務めましたが、それとは全く別の緊張感が生まれました。

中学校キャリア教育職業講話の講師

生徒たちは、私の話をどんなふうに受け止めてくれるのだろう? それが一番想像できませんでした。

積極的に質問が来るのか? ちゃんと聞いてくれるのか? ポカーンとされるのか?

色々なパターンを考えました。

難しい話はしたくない。ハードルを下げたい。少しでも何かを感じてくれたら。

そんな思いで講義のスライドを作りました。

キャリア教育職業講話スライド

デザイナーとしての話もしましたが、私が生徒たちに伝えたかった「本質的なこと」を折り込みました。

私がデザイナーを目指したのが、中学生の頃でした。

その頃の気持ちを一生懸命思い出しながら話しました。なんせ◯十年前のことなので‥(汗

デザイン科のある高校へ進んでからの話、会社に就職してデザインの仕事をした話、起業して個人でデザインの仕事をしている話。

それぞれの経験と気持ち、大切だと感じたことを伝えさせていただきました。

なかなか鋭い、生徒からの質問

生徒たちは、熱心に聞いてくれました。大事なポイントをメモしながら受けていて、感心しました。(後からクラスで振り返りをするのですね)

話したのは、デザインのテクニックではなく、実際にどうやって仕事が進んでいくかの過程や、仕事上で心掛けていること。

なるべく興味を持ってもらいたくて、アイデアスケッチ(鉛筆描き)の段階から、完成品になる様子をお見せしたりしました。

生徒たちに何か体験してもらえると良いのですが、限られた40分という時間の中で難しかったです。

中学校キャリア教育職業講話の講師

講義後の質問タイムでは、生徒からいくつかの質問をいただきました。どれもなかなか興味深い質問でしたよ。

デザイナーとクリエイターの違いは何ですか?

 

おぉ、一言で説明するの難しい‥。ググっても良いですか‥。いやそんな情けないことはできまい。
漫画のように頭から汗を出しながら、例えを出して(この例え中学生にわかるのか?と思いつつ)お答えしました。

 

子供の頃に絵でどんな賞を取りましたか?

 

おぉ、記憶のねじを急速で巻いて思い出さねば‥。それで出てきたのは、小4の頃の受賞や明るい選挙ポスターの受賞など。華々しい受賞歴は出てきません^^;

 

アイデアが出なかったり、描けなくなった時どうしていますか?

 

おぉ、いわゆる”スランプ”ですね。質問をくれた女子生徒は、絵を描くのが好きなのだけど、現在スランプに陥っているそう。描いても納得がいかず、描けなくなってしまっていると。
そういう時期、あるよね。私なりのスランプ脱出法や、他にこんな方法もあるよとお伝えしました。

この他にもいろいろな質問をいただきました。ありがとうございました。

未来は無限大!

あっという間の2時間でした。講義終了後、女子生徒たち数人が私のところに来てくれて、お話ししました。

「お母さんはどんな仕事してるの?」と聞いてみると、「○○で△△を作ったりしているみたいです」と答えてくれた子もいて。嬉しそうでした。

子供に自分の仕事のことを話すのも、必要なことだなぁと思いました。キャリア教育、まずは身近な家庭からですね。

中学校キャリア教育職業講話の講師

 

今回講義した場所は、自身の母校でもなく、娘が通う中学校でもない。
自分に関わりがあるから‥ではなく、無限大の可能性を持つ子供たちに直接伝えられる機会として、本当にありがたく思いました。

社会的に意義のある活動ができることは、喜びにつながりますね。

子供たちには、たくさんの経験をして、さまざまな価値観に触れてほしいです。
そこで自分が何を感じるのか気持ちを観察して、選び取ってもらえたらと思います。

岐阜市立本荘中学校の皆様、貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。

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