臨時休校から始まり、学校行事ほとんどが新型コロナウイルスの影響を受けた2020年度。小学校のPTA会長を務めさせていただきました。
この一年で感じたこと、やっておいて良かったことを備忘録の意味も含め、書いておこうと思います。
モチベーションを上げるために
一年前の3月末。こんな記事をアップしました。
具体的にどんな準備をしたか、上記記事に書きました。
もう一つ、私がモチベーションを上げるためにしたことがありました。
PTA役員をするにあたり、カバンを買い足しました。A4資料が十分に入る、大きめのカバンです。PTAはファイルを持ち歩くことが多いので。
仕事用として一つはネイビーのカバンを持っていましたが、春だし、明るい色で気分を上げたかった。そこで、アイボリーのカバンを買い足しました。PTAだけでなく、仕事に使えるので良いかなと。
実際、PTA関連の会議に仕事に、A4が入るアイボリーのカバンは大活躍してくれています。
まずは形から入るの、お勧めですね(笑)
子供たち、保護者の気持ちに寄り添って
コロナの影響で、学校行事もかなり制限されている中、できることは何か?模索して来た1年間でした。
マスク登校の熱中症対策
学校再開後、暑い中マスクを着けて登校をしていた子供たち。感染も怖いけど、熱中症も心配でした。
暑さ対策として、PTA予算から学校にミストシャワーを購入しました。児童玄関前に設置されたミストシャワー。子供たちに好評でした。
学校に着いてからはミストシャワーで涼めましたが、重たいランドセルを背負って歩く子供たち、マスクで苦しくないか・・・
PTA本部役員会でもその話題に触れ、会議が終わってからも私は校長先生に「なんとか負担を減らせないものか」と、掛け合いました。
校長先生も気持ちは同じで、真剣に検討してくださり、『ノーランドセル登校』が実現しました。
置き勉を推奨し、学校に置いていく物・持ち帰る物を、子供たちが自分で判断する自主性も育てたいとの意向もお聞きしました。
涼しくなりランドセル登校に戻った後も、子供たちは持ち帰る教科書を自分で選んでいるようです。
あいさつMVP
毎月行っている朝の挨拶運動に『○○小 親子あいさつデー』と名前をつけ、タスキを作って挨拶を呼びかけました。
子供たちが大きな声であいさつしてくれたり、元気に登校してくる姿を見て、毎回こちらが元気をもらいました。子供たちのパワーってすごいなって思いましたね。
特に素敵な挨拶ができた子を「あいさつMVP」として選び、校長先生が表彰してくださいました。それも子供たちの張り合いにつながっていたようです。
学校の様子がわかりにくい中で
授業参観が一度も実施できなかった今年度。子供のクラスメイトの顔もわからない・・・そんな保護者の声を聞いて、例年は注文制にしているクラス写真を、PTA予算より全員に配布することにしました。
子供たちが持ち帰ったクラス写真を見ながら、クラスメイトの名前を教えてもらいました。楽しそうにお友達の名前を教えてくれて、子供同士はコミュニケーションが取れているのだなぁと安心しました。
行事が行えず、引継ぎが出来ない!
PTA行事がまともに行えなかった今年度。役員として困るのが「次年度への引き継ぎ」でした。
自分たちが行っていない行事を、次年度の役員に説明することが出来ません。そんな時「助けになる」と感じたのが、こちら。
そう、歴代の書記が残してきた議事録ノートです。
中身を見てみると、例年行っていた行事の進め方について、詳しく書かれていました。
”この時期には運動会の準備をして…”
”夏祭りの準備はこんなふうに進めて…”
私たちが行うはずだったことが、議事録を見ればできるじゃないか!
この議事録ノート、書記の人だけで持っているのはもったいないと思い、昨年度1年間(私たちの前年。行事が普通に行えていた年)の議事録をコピーして、次年度会長に渡しました。「これがマニュアルになるから」と。
ほかにも、私からの申し送り事項をまとめた資料を引き継ぎました。活動ごとの資料も添付。
次年度の役員さんは漠然と不安を抱えていらっしゃるかもしれません。先が見えることで、少しでも気が楽になればと思います。
コロナの影響はまだ2021年度も続きそうですね。引き続き、学校行事が中止や短縮されることも予想されます。
PTAが関係する行事や会議も、以前のやり方にとらわれず、「新しく創っていく」くらいの方が良いのかもしれませんね。
思いきって頼ったら、良いチームに
迷うことや不安なことも多かったPTA活動でしたが、支えとなったのは「仲間の存在」です。
わが校のPTA本部は全員で5名です。(会長1名・副会長2名・書記、会計各1名)
LINEグループを作り、報告や相談などを送り合っていました。
表立った活動はできませんでしたが、例年にない決め事をする場面も多々ありました。
その中で、自分だけで決めるのではなく、できるだけメンバーの意見やアイディアを聞いてみようと思いました。
例えば「会費の余剰金、ベストな使い道は何だろう?」と投げかければ、「打ち上げ花火なら屋外でできるよね!」といった、私だけでは思いつかなかったアイディアが出てきました。(花火の実施は難しく、断念しました)
また、PTA主催で家庭学習の取り組みをするにあたり、作成する資料が何種類かありました。
私はそれまで資料作りを一人で行っていたのですが、ちょうどその時は仕事の繁忙期と重複していました。
素直にメンバーにヘルプを出してみました。
すると、「私パソコン使えるので資料作りますよ」と申し出てくれた人、「パソコン使えないから、これやります」と言ってくれた人もいました。
「この取り組みのメイン担当は、○○さんにお願いできないかな?」と、思いきって提案しました。
その方は快く引き受けてくれ、さらに別の□□さんが「私も一緒に進めます」と申し出てくれました。
メイン担当になった二人が、どんなふうに進めるか相談して案を出してくれたり、資料のまとめ方も「こうやってまとめようと思うけど、どうでしょうか」と素案を作ってくれたり。
主体的に動いてくれたおかげで、私はOKを出したり、少し意見を出したりするくらいでした。資料も見やすく仕上がり、好評の取り組みとなりました。
これは私の中で新たな発見で、感動すら覚えました。
思いきって任せてみる。
その後も「○○の手配、お願いできる?」等、フォローしつつ頼んでみました。
みなさん、ちゃんと責任感を持って工夫しながら役割を全うしてくれたんです。
いいメンバーに恵まれました。
このメンバーで、例年通り行事を一緒に行えていたら、協力してできただろうなぁ…と思ったりもします。
コロナ禍でラクなPTA!?
県PTA評議員、市連合PTA副会長、教育委員会点検・評価委員も同時に務めることになり、当初はどうなることやら…と思いましたが、終わってみればどれも良い経験でした。
県や市PTAでは、「他の学校はこんな取り組みをしている」ということを聞き、刺激を受けました。
他校の取り組みを参考に検討したり、真似できるところは真似させてもらったり。自分の学校だけでなく、広く知ること・聞くことはとても興味深い機会でした。
また、教育委員会なんて遠い存在だと思っていたのですが、計画や方針を聞けたり、直接意見を伝えることが出来ました。
学校の先生方との距離も、グッと近くなりました。
こんな状況下、子供たちにとって何が良いのか、保護者の気持ちはどうなのか。校長先生、教頭先生と年間を通してよく話し合いました。
その中で、先生方が丁寧に考えてくださっていることもわかりました。この経験も保護者として財産になりました。
入学式・卒業式での列席も祝辞もなし。PTA総会も役員選出も書面決議、夏祭りも中止、運動会はPTA含め保護者観覧なし。
表立った活動は一切ありませんでした。
「コロナで今年はPTAラクだったね」と言われることがあります。
行事がなかったことで、物理的な負担は確かに少なかったと思います。みなさんの目に触れる機会がほぼ皆無だったので、楽だったと思われても仕方ありません。
しかし、PTA活動も前例のないことだらけで、どうするかの判断を迫られることが多くありました。
そんな時、横のつながりに助けられました。
県や市のPTAで知り合った他校の会長さんたち、Facebookの発信を見て声をかけてくれた、現&元会長さんたち。
「うちはこんなことで困ってるけど、どうしてる?」と聞けば、「うちはこうしてますよ」と応えてくれて、非常に参考になりました。
PTAは時代に合わない、究極のボランティアだ、などと聞くこともあります。
確かに、仕事も家事もある中で、楽ではないかもしれません。
でも私は、仕事関係でもない、友人でもない、そんな繋がりが新鮮に感じました。
子供たちとも学校の話題が増えたし、子供たちはうれしかったようです。
想像していたより多くを学ばせてもらえた、そんな一年でした。
役員をされた皆さん、おつかれさまでした^^